2027年度から面接必須化|総合型選抜の変更点を解説

この記事でわかること
・2027年度から何が変わるか(3つの変更点)
・対象になる入試方式と例外
・オンライン面接・AI面接の可否
・「自分は影響を受けるか?」の学年別解説
・必須化に向けた対策5ステップ
「2027年度から面接が必須になるって本当?」「自分の志望校はどうなるの?」
文部科学省が2026年5月27日に発表した2027年度大学入学者選抜実施要項により、総合型選抜・公募推薦で面接が原則必須化されることが正式に決まりました。
このニュースを受けて、塾生の保護者・受験生から「これからどうすればいいか」という相談を受けています。特に、これから「総合型選抜」で大学を狙っていた受験生にとっては、対策が必要不可欠となります。
この記事では、変更内容・対象・適用時期・対策方法までを最新の文科省通知と指導現場の視点をもとに整理します。総合型選抜の制度全体は総合型選抜とは?AO入試との違い・対策を完全解説で確認してください。
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何が変わるか:結論3つ
2027年度から、総合型選抜と公募推薦で「面接」が必須となります。
変更点は3つに集約されます。
変更①:面接の原則必須化
総合型選抜・公募推薦で、「面接」による評価が原則必須となります。
変更②:面接の定義が拡張
ディベート・集団討論・プレゼンテーション・口頭試問も「面接」に含まれます。
変更③:オンライン面接は可、AI面接は不可
地方在住者にはオンライン面接が一部認められます。一方、AIによる面接選抜は明確に否定されました。
文科省が必須化した3つの理由
この変更は、近年の「年内入試の学力偏重」を是正するための施策です。
理由①:総合型選抜なのに、個別テストの配点が異常に高い大学入試があった
2026年度入試で、一部の大学が総合型・推薦型選抜で個別テストの配点を著しく高くし、実質的に学力試験で合否を決めていました。「総合型選抜だから多面的に見てもらえる」と思って出願した受験生が、実は学力一本で判定されていたケースが実は多発していたのです。
理由②:本来の趣旨に戻すため
総合型選抜は「学力だけで測れない意欲・適性・能力を多面的に評価する」入試です。「時間をかけて丁寧に選抜する」という本来の趣旨を取り戻す必要がありました。
理由③:機械的な選抜を排除
文科省担当者は「人間が人間を、時間をかけて丁寧に見ることが面接の趣旨」と明言。AI・機械による大量選抜は認められないという強いメッセージです。
対象になる入試方式と例外
必須化の対象は全ての推薦入試ではありません。例外も明確に設けられています。
下の判定フローで自分の入試方式を確認してください。
| 入試方式 | 2027年度から面接必須? |
|---|---|
| 総合型選抜 | ✅ 必須 |
| 公募推薦 | ✅ 必須 |
| 付属高校からの内部進学 | ❌ 例外(大学判断) |
| 専願の指定校推薦 | ❌ 例外(大学判断) |
つまり、指定校推薦で進学予定の方は影響を受けない可能性が高いです。一方、総合型選抜・公募推薦を狙う全受験生には対策が必須となります。
面接の新しい定義(範囲が広がった)
「面接」の定義が大幅に拡張されました。文科省は次の形式を「面接」に含めると明記しました。
- 質疑応答(従来の対面面接)
- ディベート
- 集団討論
- プレゼンテーション
- 口頭試問
つまり、プレゼン形式の選考だけを実施している大学も「面接実施大学」と認定されます。
オンライン面接は認められる
対面でなくても要項を満たします。地方在住で交通費が課題だった受験生には大きな朗報です。実際、私の塾の生徒でも、地方から東京の私大を受験する子は交通費と宿泊費で経済的負担が大きかったので、オンライン対応は受験生にとってもありがたい変更です。
AI面接は不可
文科省は、AI面接導入大学に対し、「不適切」「大変遺憾」と異例の強い表現で警告しました。
「機械が大量の人間を短時間でさばくのなら、早い時期(年内)に試験を実施する必要がない」というのが文科省の見解です。
この風潮は、AIがどんなに進化しようと、AI面接になることはないと思います。あくまで、人が人を、時間をかけて丁寧に見ることが面接の趣旨であるという指針はぶれないでしょう。
あなたは2027年度・2028年度どっち?適用時期
適用時期は受験生の学年で決まります。
| 学年(2026年6月時点) | 受験する年度 | 影響 |
|---|---|---|
| 高校3年生 | 2026年度入試 | 影響なし(従来通り) |
| 高校2年生 | 2027年度入試 | 2027年度から面接必須 |
| 高校1年生 | 2028年度入試 | 本格適用世代 |
学力試験のみで判定していた大学には、2027年度に間に合わなくても2年間の猶予が認められています。ただし最終的には2029年度入試までに完全導入が求められます。
つまり現在の高校1年生・高校2年生は、面接対策を前提に準備を進める必要があります。
必須化で対策はどう変わるか
結論から言えば、面接が必須化されたからといって、僕たちの対策が大きく変わることはありません。
むしろ、面接が重視される入試は、僕たちの受講生にとって有利になる可能性があります。
なぜなら、僕たちの受講生は、出願直前まで、いわゆる「面接練習」をほとんど行わないからです。
質問回答集を作り、想定質問への答えを丸暗記するような対策は、基本的に行いません。それでも、面接対策を始める頃には、ほとんどの質問に対して、その場で考え、自分の言葉で深く答えられる状態になっています。
僕たちは、常日頃から受講生にこう伝えています。
面接対策は、直前に「するもの」ではなく、日々の準備の中で「できているもの」です。
さまざまな活動を経験し、その経験をもとに徹底した自己分析を行う。さらに、志望する大学・学部・学科について隅々まで研究し、自分が何を学び、将来何を実現したいのかを何度も言語化する。
こうした準備を積み重ねていけば、面接で何を聞かれても、自分の経験や問題意識、大学での学びと結びつけながら答えられるようになります。
実際の面接では、志望理由書に書かれた内容が、本当に本人の考えなのかを確かめるための質問が多く出題されます。
たとえば、僕たちの受講生で、上智大学総合グローバル学部に合格した生徒は、面接で次のような質問を受けました。
「世界の不平等を是正したいと主張していますが、これまでに読んだ不平等に関する著書を一冊紹介し、それに対するあなたの意見を教えてください」
一見すると、意表を突くような難しい質問に見えるかもしれません。
しかし、その生徒は、自分の関心分野について普段から本を読み、考えを深め、志望理由と結びつけて整理していたため、その場ですぐに答えることができました。
面接官がどれだけ角度を変えて質問しても、自分の軸が明確であれば、回答に困ることはありません。
想定質問を大量に暗記することが、面接対策ではありません。
自分は何を経験し、何を感じ、どのような問題を解決したいのか。そして、なぜその大学で学ぶ必要があるのか。
これらを徹底的に考え、自分の言葉で語れる状態にしておくことこそが、本当の面接対策です。
そのため、面接が必須化されたとしても、受験生が取り組むべき本質は変わりません。
むしろ、書類だけでは伝わらない思考力や熱意、人間性まで評価されるようになるからこそ、表面的なテクニックではなく、本質的な準備を積み重ねてきた受験生にとっては、大きなチャンスになるでしょう。
今すぐやるべき5ステップ
必須化の流れに乗るために、今日から動き出してください。
| STEP | 内容 |
|---|---|
| 1 | 志望校の2027年度募集要項を確認する |
| 2 | 面接形式(個人・集団・プレゼン)を把握する |
| 3 | 志望理由と志望学部のつながりを作る |
| 4 | 模擬面接で実践練習を積む |
| 5 | 第三者にフィードバックをもらう |
特にSTEP 3は最重要です。書類と面接が矛盾していると、即座に評価を落とします。また、書類では良いことを言っていても、面接で語れない場合は、意欲が低いと評価されるため、しっかり事前対策をしておきましょう。具体的な志望理由書の書き方は、「志望理由書の書き方|合格する5ステップ構造を解説」で詳しく解説しています。
具体的な面接対策の質問例・回答例は総合型選抜の面接対策|質問と回答例を徹底解説で詳しく整理しています。
よくある質問
Q: 個別テストだけで合格していた大学はどうなりますか?
2027年度から面接導入が原則ですが、すぐに導入が難しい大学には2029年度まで2年間の猶予があります。志望校の最新の募集要項を必ず確認してください。また受験生の負担を考えることが優先されているため、急激な入試変更はありません。
Q: オンライン面接の場合、対面と評価が変わりますか?
評価軸は同じです。ただし通信環境・カメラの位置・背景など、対面にはない準備が必要になります。
Q: 集団討論はどう対策すればいいですか?
1つコツを挙げるとすれば、議論の中での役割と議論の目的をしっかり理解することです。普段から複数人での議論経験を積んでください。
Q: 面接が苦手だと、推薦は厳しくなりますか?
苦手意識を持つ受験生は多いです。一方で、出願書類の対策をどれだけ密度濃く、やり切れたかで、自信が大きく変わります。僕たちの塾生は、この点大きな自信を持って本番に挑んでいます。
Q: 文科省の通知に従わない大学はありますか?
文科省の通知に従わない大学はないと思います。ただし、抜け穴をつくような入試を作る大学はあるでしょう。それらも毎年協議され、徐々に改善されていくため、今後も入試の変化が激しい傾向にあると思います。
まとめ
2027年度の変更で押さえるべきポイントはたった1つです。
「現高1・高2は面接必須」という事実。「面接のない大学を狙う」戦略は通用しなくなります。
文科省の方針転換は、推薦入試本来の趣旨に戻す動きです。早期に対策を始めた受験生が確実に有利になります。「面接が怖い」を「自分と向き合うチャンス」に変えられる人こそ、これからの推薦入試で勝てる人です。
この記事を書いた人
金子直樹(かねこ なおき)/れいなお塾 講師
法政大学を卒業。大手個別指導塾で生徒満足度及び指名数No.1を達成後、2021年にれいなお塾を創設。総合型選抜・学校推薦型選抜・一般受験の全方式に対応し、上智大学・明治大学・青山学院大学・法政大学などの合格者を多数輩出。英検準1級・TOEIC 810点保有。

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参考:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(2026年5月27日通知)


